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2024.05.30
外壁塗装は本当に必要ない?塗装のメリットと放置した場合のリスクを解説

「外壁塗装は本当に必要?」「塗らないとどうなる?」と疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。塗装が不要な外壁材もありますが、どのような外壁材であっても、長く安全に住み続けるためには定期的なメンテナンスが欠かせません。外壁塗装には建物の劣化を防ぎ、資産価値を維持する大切な役割があります。
本記事では、外壁塗装が必要な理由や塗り替え時のサイン、放置した場合に起こりやすいリスクについて解説します。外壁塗装を行うメリット・デメリットや行う際の注意点、信頼できる業者の選び方もまとめているため、ぜひ参考にしてください。
外壁塗装はなぜ必要なのか?

家の外壁塗装は、資産価値を保つためにも重要な工程です。外壁塗装を行うべき理由をまとめると、以下の通りです。
- 下地を保護し建物の寿命を延ばせる
- 雨風や紫外線から家を守ってくれる
- 外壁や屋根にさまざまな機能を付加できる
- 住まいの資産価値を守れる
- 外壁の見栄えが良くなる
下地を保護し建物の寿命を延ばせる
外壁塗装の最も重要な役割は、建物の下地を保護して寿命を延ばすことです。外壁が劣化すると、下地に水分が浸透し、構造材の腐食やカビの発生を引き起こします。
外壁のひび割れや剥がれが進行すると、建物内部に水が入り込んで木材の腐食や鉄骨の錆びが進行します。しかし、定期的な外壁塗装を行えば、下地を保護して建物の寿命を延ばすことが可能です。
雨風や紫外線から家を守ってくれる
外壁塗装は、建物を雨風や紫外線から守るために不可欠です。外壁が適切に塗装されていないと、雨水が壁に浸透し、内部の湿度が上昇してカビや腐敗の原因になります。
また、紫外線は外壁の塗膜を劣化させ、壁が色褪せてしまうのです。定期的な塗装を行えば、雨風や紫外線から建物を保護し、長期にわたって良好な状態を維持できます。
外壁や屋根にさまざまな機能を付加できる
外壁塗装では防水性や防汚性、断熱性などのさまざまな機能を付加できます。たとえば、防水性の高い塗料を使えば、雨水の侵入を防ぐことが可能です。
また、断熱性能のある塗料を使用すれば、夏は涼しく冬は暖かくする効果が期待できます。居住環境の快適さを考慮するならば、外壁塗装は必要不可欠です。
住まいの資産価値を守れる
外壁塗装は、住まいの資産価値を保つためにも重要です。外壁が劣化すると、建物全体の見栄えが悪くなり、資産価値が低下します。
塗装が施された外壁であれば、新築同様の美しさを保ち続け、買い手に好印象を与えられます。外壁がきれいに保たれている点は家を売却する際にプラスとなるため、定期的なメンテナンスが重要です。
外壁の見栄えが良くなる
外壁塗装を施すことで、建物の見栄えが大幅に向上します。色あせや汚れが目立つ外壁は建物全体の印象を悪くしますが、適切な塗装を施せば新築同様の美しさを取り戻せます。
具体的には、外壁の色を別のものに変えたり最新の塗料を使用することで、建物の見栄えを変えることが可能です。外壁塗装によって住まいの美観が向上し、住む人々の満足度も高まります。
外壁塗装を放置した場合のリスク

家の外壁塗装は、新築からおよそ10年が塗り替えの一つの目安です。ただし、10年経っていなくても次のような症状が見られた場合は、早めの外壁塗装を検討しましょう。
- 色あせ
- チョーキング(触れると白い粉が付く現象)
- ひび割れ
- 塗膜の剥がれ
- シーリング材の劣化
上記の症状は、塗膜の保護効果が低下しているサインであり、放置すると建物の寿命を縮める原因となります。
外壁塗装を行う適切な時期の目安については、以下の記事で詳しく解説しています。塗装のタイミングを検討している方は、ぜひ参考にしてください。
もし外壁塗装を放置してしまうと、以下のリスクが生じるため注意しましょう。
- 住宅の劣化が進む
- 外壁の一部がはがれて雨漏りが発生する
- 修繕コストが増加する
住宅の劣化が進む
外壁塗装を放置すると、住宅の劣化が急速に進むため注意しましょう。雨水が浸透すると木材部分が腐食しやすくなり、構造的な強度が低下してしまいます。
また、湿気が壁内にこもることでカビが発生しやすくなり、健康被害の原因にもなります。とくに、外壁のクラック(ひび割れ)や塗膜の剥がれは劣化の初期段階を示しているため、早急な対策が必要です。
外壁の一部が剥落して雨漏りが発生する
外壁塗装を怠ると外壁の一部が剥落し、雨漏りが発生するリスクが高まります。外壁の剥落は、塗装が劣化して防水機能を失った結果として起こる現象です。
雨漏りが発生すると、内部の木材や断熱材が水に浸かり、建物の耐久性が大幅に低下します。室内環境が悪化してカビや腐敗が進行すると、住人の健康にも悪影響を及ぼすため、早急な対策が必要です。
修繕コストが増加する
外壁塗装を放置すると、最終的に修繕コストが大幅に増加します。劣化が進むほど修繕の範囲が広がり、費用も比例して高くなってしまいます。
大幅な修繕が必要になる場合、数十万円〜数百万円の費用がかかることも少なくありません。外壁の劣化が進行し、雨漏りや木材の腐食が発生すると、小規模な修繕では対応できなくなるため注意しましょう。
外壁塗装を行うメリット・デメリット
ここでは、外壁塗装を行う主なメリットとデメリットを整理し、それぞれの特徴を解説します。塗装を検討している方は、施工前の判断材料としてぜひ参考にしてください。
外壁塗装のメリット
外壁塗装には、住宅を守るだけでなく見た目や住み心地を改善するさまざまなメリットがあります。
建物の耐久性がアップする
外壁に塗装の保護膜を作ることで雨水や紫外線から構造体を守り、建物を長持ちさせられます。
外観の美しさを取り戻せる
塗り替えにより外壁の見た目が新築のようによみがえります。外観の印象が良くなれば住む人の満足感も上がり、色の変更により雰囲気も変えられます。
機能性を付加できる
遮熱塗料、断熱塗料を使った外壁塗装で室内環境を快適にしたり、カビを防ぐ機能を持つ塗料で外壁を清潔に保ったりと、塗料の種類により室内環境を向上できます。
資産価値を守ることができる
外観の手入れは、不動産評価にも影響を与えるため、外壁の状態が良ければ住宅の資産価値を維持しやすく、将来的に売却を考える際にも有利に働きます。
外壁塗装のデメリット
外壁塗装には費用や工期など、注意しておくべきデメリットもあります。施工を検討する際は以下の点も理解しておきましょう。
費用がかかる
外壁塗装には足場設置や塗料代、人件費などまとまった費用が必要です。住宅の規模にもよりますが、数十万円単位の出費につながります。
10〜15年に一度のメンテナンスが発生する
一度塗装すれば終わりではなく、塗料の耐用年数(おおむね10〜15年程度)に応じて再度塗り替えを行う必要があります。維持管理の手間とコストが定期的に発生します。
工事中にストレスが生じる
工事中は住宅が足場や養生シートで囲われ、窓を開けにくい、作業音がする、塗料のにおいが気になるなどの負担が生じます。
天候の影響を受ける
雨や低温時は乾燥不良などで品質・工期に影響します。梅雨や台風などの時季は特に注意しましょう。
外壁塗装を行う際の注意点
建物の寿命を延ばし、資産価値を保つためにも外壁塗装は必要です。しかし、誤った方法で塗装をしてしまうとトラブルに発展しかねません。
外壁塗装を行う際には、以下の点に注意しましょう。
- 信頼できる業者を選ぶ
- 契約書の内容をよく確認する
- 近隣への配慮を行う
信頼できる業者を選ぶ
外壁塗装を行う際は、信頼できる業者を選ぶことが重要です。適切な業者選びを怠ると、品質の低い塗装や不適切な施工が行われるリスクがあります。
信頼できる業者を選ぶためにも、過去の施工実績や顧客のレビューを確認しましょう。複数の業者から見積もりを取り、施工内容や保証期間を比較することも重要です。
契約書の内容をよく確認する
外壁塗装を依頼する際には、契約書の内容をよく確認しましょう。契約書には、施工範囲や使用する塗料の種類、施工期間などが記載されています。
不明点や不安な点があれば、事前に業者に確認することが必要です。契約書の内容を確認することで、後々のトラブルを未然に防げます。
近隣への配慮を行う
外壁塗装を行う際には、近隣への配慮も欠かせません。施工中の騒音や塗料の臭いは、近隣住民にとって迷惑となる場合があります。
事前に施工期間や作業内容を近隣住民に伝え、理解を得ることが重要です。塗装作業の際にシートを使用して飛散を防止したり、作業時間を調整して騒音を抑える工夫を施しましょう。
外壁塗装の必要性についてよくある質問
外壁塗装は建物を美しく保つだけでなく、劣化や雨漏りを防ぐ大切なメンテナンスです。ここでは、外壁塗装に関して多く寄せられる以下の疑問にお答えします。
Q1. うちは外壁塗装は必要ない家(素材)と言われました。本当?
一部の外壁素材は塗装が不要な場合もありますが、「メンテナンス自体が一切不要」というわけではありません。
タイル外壁は本体が長持ちしても、目地やシーリング、防水部分は紫外線や雨で劣化します。金属サイディングやガルバリウム鋼板も、端部やビス周りのサビを防ぐため定期的な点検や塗り直しが必要です。
例えば、海沿いでは潮風によるサビ、日差しの強い地域ではひび割れや防水の劣化が起きやすく、立地によって劣化のスピードは変わります。素材の強さだけで判断せず、立地や劣化の状態を見てメンテナンスをするべきか判断しましょう。
Q2. 10年は早いって聞いたけど本当ですか?
外壁塗装の目安として「およそ10年」という言葉をよく耳にしますが、10年というのはあくまで目安です。建物の立地環境や使用している塗料のグレード、施工の品質によって、塗膜の寿命は変わります。
色あせ・チョーキング・微細なひび割れの段階で塗り替えるのが最も経済的です。早めの点検と小規模な塗り替えが、結果的には一番経済的で安心です。
Q3. 助成金や補助金はありますか?申請時の必要書類は?
外壁塗装の助成金・補助金は、自治体によって有無や条件が異なりますが、対象となる場合もあります。
多くの自治体では、住宅の省エネルギー化、景観の改善、建物の長寿命化につながるリフォーム工事に対して補助制度を設けています。募集要項には、「補助対象となる工事内容や塗料の種類」「施工前後の写真提出」など、細かな条件が定められていることが一般的です。
申請時には、見積書、契約書、施工前後の写真、領収書、指定の申請書類などの提出が求められます。まずは自治体の公式サイトで最新情報を確認し、条件に合う場合は早めに申請手続きを進めましょう。
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Q4. メーカー住宅は自由に外壁塗装ができないと言われました
メーカー住宅の外壁塗装を行う際は、メーカーが定めた仕様や保証条件に従う必要があります。
多くのメーカー住宅では、独自の外壁材や施工方法を採用しているため、指定外の塗料や工法を使用すると保証が無効になる可能性があります。特に、端部の処理・シーリング・金属部分の下地処理などは、メーカーごとに細かな基準が設けられています。
塗装を行う前には、取扱説明書や保証書を確認し、不明な点があればメーカーまたは施工業者に相談するのが安心です。
外壁塗装は住宅にとって「必要不可欠」
建物は塗料によって覆われた塗膜が1番外側となり紫外線や雨、車の排気ガスなどから住まいを守っています。見た目の美しさももちろんですが、「建物を守る」という重要な役目が塗膜にはあります。
毎日見ていると変化に気付きにくいですが、陽の当たり方で色の見え方も変わってくるため注意が必要です。自分自身で判断するのはなかなか難しいため、10年を目安にプロへ相談することをおすすめします。
Studioテツは、千葉県にある塗装店です。屋根や壁の塗装実績が豊富で、下地処理にこだわって施工をしています。
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